さらに語りたい真女神転生1の世界〜金剛神界で修行パート【Part4】
今までにやったゲームで己を語るシリーズ。todo(@Explorers_todo)でございます。
真・女神転生1のストーリーを思い出しつつ好き勝手語っているのですが、如何せん語りたいことが多すぎて長文を連発しています。今回は金剛神界についてです。現実からの地続きのような東京から、この金剛神界を経ることで世紀末のような(北斗の拳の世界のような)東京に舞台が移ります。
荒廃した東京で生き抜くための力を身に付けるというのがストーリー上での金剛神界の位置付けです。
最初の吉祥寺編
新宿の前半
新宿の後半
悪魔全書(まとめ)を見るならこちら。
今回もやっぱり長いです。
目が覚めるとそこは金剛神界でした
目が覚めた主人公の目の前にいたのは謎のおじさん。自分はエンノオズノ(役小角)であると自己紹介してくれました。
役小角は飛鳥時代の呪術者で実在の人物です。彼が弟子にしていたゼンキ(前鬼)・ゴキ(後鬼)という夫婦の鬼も金剛神界に登場します。
この前鬼・後鬼の子供は5人いたそうで、それぞれ修験者のための宿坊を開いて修行をサポートしていたようです。その子孫は五鬼継、五鬼熊、五鬼上、五鬼助、五鬼童の五つの家に分かれ、このうち五鬼助(ごきじょ)さんは今でも宿坊を続けているようです。1300年の間、代々修験者のサポートを続けるのは神様の領域の精神性ではないかと思います。
メガテンではゼンキがセーブ担当、ゴキが回復担当としてサポートしてくれます。
仲魔たちも金剛神界に
ロウヒーロー、カオスヒーローたちも金剛神界に送られてきました。ヒロインが最期に逃してくれたんでしょうかね。
悪魔の仲魔たちも金剛神界にいます。
仲魔たちは金剛神界の各部屋に散らばっているので、COMPの容量に気をつけつつ再び仲魔にしていきます。金剛神界で出現した敵悪魔を仲魔にしていると、元々いた仲魔が回収できないので注意が必要です。合体もさせずそのまま置いてくのは結構心にくるので、なるべく全員回収するようにすると優しいプレイヤーになれます。
再び仲魔にする際のセリフは2パターンあって、
「<主人公の名前>じゃないか。元気だったようだな」
というものと
「あーら<主人公の名前>じゃないの。お久しぶりね」
というものがあります。ここで注目したいのが、2つ目の「お久しぶりね」の部分。悪魔から見ても「久しぶり」と言っちゃうくらい時間が経過しているとも取れます。
これは金剛神界を出た後に分かることですが、主人公たちが東京に戻ったときには、199X年に東京にミサイルが落ちてきた「大破壊」から30年経っています。
金剛神界でロウヒーロー、カオスヒーローと合流した後に役小角から話を聞くと、現在の東京の状態を教えてくれます。「地上は荒れ果てた」「だが人類は滅んでいない」と北斗の拳のオープニングのような状況であることが分かりますが、この時点で既に30年経過した状態だったと考えられます。
金剛神界での時間の流れの解釈は2通りあって、ひとつはミサイルが落下した直後に金剛神界で目覚め、修行している間に地上では30年経っていたとする逆精神と時の部屋だった説。もうひとつは、主人公たちが目が覚めるまでの30年間、コールドスリープのようにずっと眠っていた説です。
修行開始前に「地上は荒れ果てている」という情報があったこと、悪魔が「久しぶり」というくらい時間が経過していることから、私はコールドスリープ説を推したいと思ってます。役小角によれば金剛神界は魔界のようなものらしいので、生身で地上を緊急脱出した主人公たちが魔界で行動できるように体が適合するまで時間がかかったのかもしれません。
役小角のおつかい
地上の様子を聞いたロウヒーローは「ならば早く戻らないと!」と役小角に地上に戻すようにお願いします。これに対して役小角は「地上に戻りたいなら泉からソーマを汲んできて」とおつかいをお願いしていきます。
プレイヤー的には敵悪魔がわんさか出る金剛神界を歩き回るのはご勘弁願いたいところですが、ストーリー面ではここで役小角が修行をつけてくれています。おつかいはもちろん主人公たちを強くするためのものです。荒廃した東京でも生きていけるように修行をつけてくれる役小角さんさすがです。
一度ソーマを汲んで役小角に渡すと一気に飲み干し、「もう一回行ってきて」と再度同じ場所に行くことになります。頭の中では「これは修行なんだ」と思っていても、操作しているプレイヤーにとってはたまったもんじゃありません。油断したら即全滅の道中を往復するんですもの。
2回目のソーマはそのまま主人公たちにプレゼントしてくれるので、ゲーム的には役に立って嬉しい部分です。ソーマは味方一人のHPとMPを全回復してくれるエリクサー的な位置付けのアイテムです。
ふたりの怪人
ソーマのお使いが終わった後は金剛神界にいるふたりの怪人に会いにいきます。このとき、ロウヒーロー、カオスヒーローに対しては「やってもらうことがある」と役目が言い渡されるのでふたりが一時離脱します。
青怪人はロウの怪人で主人公がニュートラル、またはカオスだと襲いかかってきます。一体何ウヒーローなんだ……。
赤怪人はカオスの怪人で主人公がニュートラル、またはロウだと襲いかかってきます。一体何オスヒーローなんだ……。
ここでの修行の主体は主人公で、ロウヒーロー、カオスヒーローはその修行に付き合った形になります。役小角からすれば「いずれ戦う運命にあるから」と事前にお互いの手の内を把握させておきたかったのかも。役小角本人はロウ、カオスのどちらにも肩入れしていないので、その天秤を持っている主人公が決断できるように後押しをさせようとしている感じですね。
ふたりの怪人を倒して役小角に会いに行くと「そろそろ元の世界に戻る時がきたようだ」と金剛神界の出口に向かう扉を開けてくれます。
最後の試練
金剛神界の出口の前には前鬼・後鬼が待ち構えています。魔界よりもひどい状況になった地上を生きていくための実力があるか、その確認をしてくれます。
ふたりに勝つことができれば地上に戻ることができます。
初回プレイでは地上がどうなっているか全然想像がつかなかったので、割と楽しみでした。
ケツを拭く紙にもなりゃしねぇってのによぉ!
地上に戻るとそこは北斗の拳の世界でした。
金剛神界から帰ってきた主人公たちが立っていたのは新宿御苑。そこには物乞いがいてお金を恵んでほしいと言われますが……なんと、主人公たちが持っていた日本円はもう使えなくなっていました。紙屑同然です。ゲームの途中で通貨が変わるというのも珍しいですね。
大破壊後の世界で流通しているのはマッカ(魔ッ貨)で、その名の通り魔界で流通しているお金です。通貨記号は「ħ」で、量子力学の本でよく見かける換算プランク定数の記号です。私は物理科出身なので、本でこの記号を見かけるたびにテンション上がってました。
大破壊によって東京に悪魔が流れ込んだおかげで、魔界の通貨が流通し始め、人間の買い物でもそれが使われるようになったようです。悪魔が使ってるお金を持っていれば、なんらかの取引もできるかもしれないですもんね。
ちなみに新宿地下街にあるBarでは昔のお金を集めている老人がいるので、彼に円を渡すといくらかマッカをくれます。
スタジオアルテのビジョン
荒れ果てた新宿でも東口の大型ビジョンは残っていました。このビジョンではメシア教の人が演説を行なっているのですが、ここで「あの大破壊から30年」という言葉が飛び出します。ここで初めて主人公たちは30年も経っていたことを知ります。
30年も経過していて一番辛いのはロウヒーローですね。付き合っている彼女を探していたのに金剛神界に飛ばされて、やっと地上に戻ってきたと思ったら30年も経過しているんですから。生きているかも分からないし、自分のことを忘れてもう家庭を築いているかもしれないし、なんて状況ですからね。
カオスヒーローにとっては30年後の世界でも「新宿にオザワがいる」という情報が得られたので朗報かもしれません。自分の宿敵がまだ生きていてくれたんですから。
キャラクターによって状況の幸・不幸が分かれているのも興味深い点です。
金剛神界編まとめ
ヒロインの力によって命を救われた主人公は金剛神界に送られて、ここで修行をすることになります。荒れ果てた地上でも生きていけるだけの力をつけた主人公たちが東京に戻った時、大破壊から30年が経過していました。
前作の女神転生2をやった人だと、北斗の拳のような世界を目にして「やっとメガテン始まった!」となる部分かもしれません。
真・女神転生の物語としても1/3が終わったくらいでしょうか。大破壊後の方がボリューム満点でダンジョンの広さもそれはそれは大変なことになるので、プレイヤーとしては挑戦のしがいがあります。といったところでまた長くなりそうなのでこの辺で。
では、ゆっくりとおやすみください。おやすみの間、悪魔に肉体を乗っ取られぬようお気をつけて……。
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