インゲームとアウトゲームの用語を知らなかったので調べた【ゲーム開発】
ゲーム業界にいる人なら当たり前に知っている言葉でも、私のような零細個人開発者からすると知らない言葉がたくさんあります。見かけるたびにメモするようにしているのですが、他の人に伝えることで理解を整理したいと考え、この記事を残すことにしました。
このページで扱いたいのは「インゲーム」と「アウトゲーム」の用語。
ゲームを遊んでいる時のどの部分かを表す用語だと認識しています。詳細な内容については以下でまとめているので、知らなかったら「なるほどなー」ってなってもらえたら嬉しいですし、もしご存知なら「こう捉えたらより分かりやすいよ!」みたいなフィードバックをいただけると嬉しいです!
インゲームとは
インゲームとは、実際にプレイするゲーム部分のこと。
例えば以下のような感じでしょうか。
- パズドラ……パズルをくるくる回してコンボキメてるところがインゲーム
- ミリシタ……ライブでコンボキメてるところがインゲーム
- ドラクエウォーク……歩く部分と敵とのバトルがインゲーム
ミリシタだとコミュの部分もインゲームかもしれません。
プレイヤーがゲームを遊んで楽しんでいる、メインディッシュになる部分がインゲームです。
そう考えると、ファミコンのスーパーマリオなどはタイトル画面以外はインゲームという扱いでしょうかね。アクション部分はあのゲームの肝ですから、インゲームはこのアクション部分を指しているように思います。
ゲームのメインとなる部分をどこであると捉えるかによって、同じゲームでもプレイヤーごとに「インゲーム」が指す部分は異なるかもしれません。上で名前を挙げたミリシタだったら、ライブ部分がメインだという人もいるでしょうし、コミュこそメインだという人もいると思います。ただ、プレイヤーが「インゲームはここ」と使うのではなく、ゲーム開発者側が設計段階で「ここがインゲーム」と決めているような感じです。
アウトゲームとは
インの反対であるアウトゲームは、インゲームのための準備部分を指します。
例えば以下のような感じでしょうか。
- パズドラ……パーティを決めたり強化してスキルマにしたりする部分がアウトゲーム
- ミリシタ……ライブに出るアイドルを決めたりアイドルのレッスンをしたりする部分がアウトゲーム
- ドラクエウォーク……装備を整えたり心をセットしたり、あるいはクエストを選択する部分がアウトゲーム
インゲームでより楽しむために、ゲーム内の要素を準備、向上、変更する部分ですね。
ゲーム的に強化する部分と、プレイングを快適にする部分(オプションとかコンフィグ)がありますが、どちらもインゲームのゲーム体験を向上させるという意味ではアウトゲームという括りになりそうです。ただし、人によっては「ゲーム内の要素を組み合わせた準備(いわゆるデッキ編成や強化など)」をアウトゲームと呼んでいる場合もあります。
ざっくり分けるなら「インゲーム以外の部分」がアウトゲーム、という感じでもいいような気はしています。
インゲームで例に挙げたファミコンのスーパーマリオだとアウトゲームはほとんどなくて、タイトル画面でプレイ人数を選択するくらいでしょうか。このようにゲームによってはほとんどがインゲーム、アウトゲームの部分がちょっとだけ、みたいなパターンもあります。
スーパーマリオ3になるとステージ選択の概念が出てきたり、ステージ選択時にパワーアップアイテムなどを使うことができたりと、アウトゲームの部分が増えていますね。ただマリオ64になると、ステージ選択を行う時にはインゲームと同じようにマリオを操作して遊びたいステージの絵に飛び込むので、アウトゲームのようでいてその実インゲーム、みたいなパターンもあります。
これまで遊んだゲームを分析してみるのも面白いかもしれませんね。
また、ソシャゲなどではアウトゲームの部分はほとんど似通っています。上でパズドラとミリシタを挙げましたが、キャラを編成する、キャラの強化を行う、といった部分は共通しています。こうした共通性はテンプレートとして自分で作っておくと、ゲームを作る時にも開発スピードが上がると思います。見た目が違うだけで動きはほとんど同じ、みたいなのはよくありますからね。
どんな業界で使われてる?
主にソシャゲとかアプリゲームで使われているような感じです。
ゲーム開発者の方がみんながみんな使っているというよりも、「ソシャゲ作りたい!」って言っている方がインゲーム、アウトゲームという言葉を使っているのを見かけたので、この分野で使われている印象でした。
ゲーム業界とひとくくりにしてしまいましたが、コンシューマ向けのゲームを作っている会社でも使われているのでしょうか?
個人的に調べた時の印象としては、割と新し目でここ10年以内で出てきた言葉のような印象でいます。……ITの世界で10年というとだいぶ幅がありますね(笑)
無理して使うと意識高い系のワードみたいになっちゃうので、人が使っていたら「ここの部分を指しているんだな」と理解するために覚えておくのがいいかも。あるいはインゲーム、アウトゲームの言葉を説明できるようになっていれば大丈夫かと思います。
同じプロジェクトにいる人がこのワードを使っていたら、どの範囲を指すのかは認識合わせしておいた方がいいですね。「これぐらい分かるでしょ?」と理解の丸投げをしてしまうと、後になって認識のズレに気づいた時に手戻りとかも発生するかもしれませんからね。些細な部分でもお互いに認識合わせしておくのは大事ですよ(遠い目)
参考
インゲームとアウトゲームの用語を調べるために参考にしたのは以下のページです。自分の言葉でまとめ直す際に別の解釈が入ってしまっている恐れもあるので、時間があればリンク先の解説もご覧あれ。
まとめ
インゲームとアウトゲームの用語について調べた結果を自分の言葉で説明しようとしたものがこのページの内容です。
インゲームはそのゲームの肝となる、プレイヤーがゲームを遊んで楽しんでいる、メインディッシュになる部分です。
アウトゲームはインゲームのゲーム体験を向上させるような準備の部分です。
個人的な印象としてソシャゲやアプリゲームを作っている人が使っているように思えたので、これらのゲームを作りたい場合は覚えておくと良いかもしれません。
定義はこれ! というものがない言葉は人によって指している範囲が異なることもあるので、もし人と会話する際にこの言葉が出てきたら「一応、一応の確認なんですけど、この部分を指してるんですよね? いや! この言葉自体は知ってるんです! でもほら、万が一認識がズレていたら後で手戻りとかあるかもしれないじゃないですか! そうなったら申し訳ないので、認識合わせだけオナシャス!」くらいのノリで認識のズレがないか確認しておくとスムーズにプロジェクトが進むと思います。
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