考える作業にリフレッシュが必要な理由を考える【ゲーム開発】
リフレッシュ、してますか?
ゲームを作るときの作業は大きく分けて
- やることが決まっている作業
- 頭を使う作業
の2つがあります。
やることが決まっている作業は特に考える必要もなく手を動かすことが大切です。例えば必要なGameObjectをPrefabとして保存していく作業なんかは対象が決まってるならただの単純作業です。
頭を使う作業の場合は、今頭の中にある情報を整理して思考をまとめ上げていくことが必要になります。
例えば企画で思いついたゲームの楽しい場面を仕様や設計に落としていったり、設計で決めたものをコードの形で表現したりといった部分で頭を使います。
こうした作業では時として行き詰まりを感じて考えがうまくまとまらないことがあります。
そんなときには思い切ってリフレッシュするのが大切です。
考える作業にリフレッシュが必要な理由
PCの前でうんうん唸っていても進まないのは脳に対する刺激の種類が一定になっているため。刺激が一定の状態だと脳がそれに慣れてしまって省エネモードになるんですよね。なので、別の刺激を受けることで再度脳を活性化させ、別の角度から情報が整理されることになります。
働きながら自分のゲームを作っている場合だと、作業できる時間が限られているので作業を中断するのも勇気がいります。
しかし、思考を前に進めるためにはリフレッシュも必要です。あらかじめ作業時間としてリフレッシュの時間も想定しておくと「必要な時間だ」と認識することができます。
リフレッシュの方法
思考を整理するという意味では寝るのが一番簡単です。寝る前はあんなに悩んでいたのに、諦めて寝たら簡単にバグを修正できた! なんてのはプログラマーあるある。
休日にゲームを作っていてまだ日中の場合は、パソコンをスリープさせて外に出かけるのもおすすめです。
身体的な運動を伴う活動、例えば散歩やジョギングなどを行うことでいい感じにアイディアがまとまってきたりします。
特に直前まで「うーん」と頭を悩ませていたことほど上手くまとまったりするんですよね。(このあたりのプロセスは『アイディアのつくり方』という本で紹介されています)
悩んでいないのにリフレッシュしてもアイディアをまとめる効果がないという点も触れられているので、悩む→リフレッシュの順番は守るようにしておきたいところです。
運動は脳にも良い
PCを使って作業をしていると、どうしても運動強度が下がりがちになります。意識して体を動かすようにすることで、脳の血流を良くしてアイディアを思いつきやすくするのがグッド。スタンフォード大学でもこの研究がされていて、散歩がどれだけ創造的な思考に影響を与えるかを調査していました。その結果は……以下の記事で触れています(笑)
散歩がお手軽でいいですし、雨が降っていたら家でスクワットしてもいいですし、やろうと思えばちょっとした運動なら方法はいくつもあります。簡単にできそうなところから始めてみるのがグッドです。
他にもいろいろリフレッシュ
運動が体に良いことはもちろんのこと、リフレッシュという観点ではサウナ、風呂、寝る、といったこともおすすめ。思考の切り替えや刺激の切り替えはアイディアを創造するのに最適です。
頭を悩ませていた問題が風呂に入っているときに解決策が思い浮かんだ、なんて話をよく聞きます。古代ギリシャのアルキメデスは風呂に入っているときに浮力を発見したことで有名で、へウレーカ(あるいはエウレカ: 分かった!の意味)と叫んでそのまま街を走り回ったエピソードもあります。この時も風呂に入るまでは、「金の冠に混ぜ物がないかどうか調べてくれ!」という難しい問題に頭を悩ませていたのでした。風呂からあふれ出る水を見て、浮力を使って重さを確認すればいいのでは? と解決策を思いついたわけですね。
あるいはミュージシャンの方がシャワーを浴びている途中にいいフレーズを思いついた! という話もよく聞きます。楽器を手に持っているときには思いつかなかったのに、そこから離れると思いつくというのもリフレッシュのおかげですね。
ゲーム開発者だと他の人のゲームを遊んでいるときにもアイディアが浮かぶかもしれません。やっているゲームそのままの表現を使うのは問題がありますが、良いと思ったポイントを分解してみて、それを自分のゲームで実現するにはどうアレンジしたらいいのだろう、といった考えが浮かぶこともあります。あるいは実装方法のヒントも見つかるかもしれません。
リフレッシュもゲーム開発の一部
前提として事前に必死で考えていることが必要ですが、リフレッシュもゲーム開発の一部だと考えて、その時間をあらかじめ確保しておくと良いと思います。リフレッシュの時間は決して無駄な時間では無く、思考を前に進めるための時間です。
リフレッシュのつもりがそのまま作業に戻らなかった……なんて経験がある場合は時間を決めておくのも大切です。心ゆくまでリフレッシュしようとするとついついその行動を続けてしまうのが人間なので、アラームなどでシステム的に引き戻せるようにしておくとグッド。
あるいはリフレッシュの日! と決めて全力で休み倒すのもいいかもしれません。思いついたアイディアなどはノートやメモにまとめておくだけにして、お休みを楽しみ尽くすことで次回の作業日の進み具合がブーストされます。
まとめ
ゲーム作りは頭を使う作業がたくさんあるので、ゲームを遊んでくれるユーザーさんがより楽しめるように作っている私たちも適切にリフレッシュしてゲームにいいアイディアを盛り込んでいきましょう。
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