【強みを生かしたゲーム作り】自分が息するように簡単にできることは?
突然ですが、あなたの強みはなんですか?
……といきなり聞かれてもびっくりしますよね。
一口にゲーム開発と言っても、以下のように様々な作業分野があります。
- スクリプティング
- ライティングの調整
- エフェクトの作成
- アニメーションの作成
- オーディオの調整
- オーディオの作成
- 3Dモデルの作成
- シェーダーの作成
- UIのアニメーション
- パフォーマンスの調整
- 他にもいっぱい!
これでも全部ではないことに注意してください。……考えてみれば個人開発者はたくさんの分野に携わるんですね。ひとりで開発している場合にはおそらく大体のことを触るのですが、その中でも得意、不得意は出てきます。
こうした得意の部分を見つけることが大切です。
強みは経験や積み重ね
ゲーム開発を行うまでの経験によって、グラフィック関係が得意だったり、元々プログラミングに慣れているからスクリプトを書くのが得意だったりと、強みが分かれてくると思います。
例えば私の例だと、小学生だったか中学生の頃からRPGツクールを使ってゲームを作っていました。小学校低学年の頃はいらないチラシを集めて、裏にアクションゲームのステージを鉛筆で書いていた記憶があります。というわけでアクションゲームやRPGを作ろうとした経験はそれなりにあります。
また、大学では物理の光学(研究していたのは量子光学ですが)の研究室にいたので色に関する知識も多少あります。ノリで受けた色彩検定とカラーコーディネーター検定(商品色彩分野)では両方1級まで取りました。回り回ってエフェクトについて本に寄稿できたので、色に関して多少経験はあります。
これらの経験を活かすなら、ある程度画面の見た目に拘った3DのアクションゲームやRPGを作ることができるかもしれません。あるいは、画面全体の配色についてプレイヤーがどう感じるかの判断も理論に基づいて説明することもできます。
といったように、ちょっと時間をとって振り返ってみることで、あなた自身のこれまでの経験から強みを発見することができます。
この強みを見つけると、3つの面で良いことが起こります。
ゲームに個性が出る
ひとつは、あなたのゲームに特色が現れること。例えばエフェクトを作るのが得意なら、エフェクトに力を入れたゲームを作ることであなたの個性が出てきます。
音楽に力を入れるのであれば、その音楽が引き立つようにゲームを作るのも良いでしょう。東方でおなじみのZUNさんは、自分が作った音楽を聞いてもらいたいがためにシューティングゲームを作って同人界隈で頒布していました。今となっては一大ジャンルであり、二次創作も活発ですが、元は音楽に特色があったゲームです。
他にも、自分でイラストを描くのが得意なら、そのイラストをメインとしてゲームを作るのも良いと思います。プログラマーから発展したゲーム開発者の立場からするとイラストはゲームを彩るためのもの、という認識がされがちですが、ゲームはイラストに活力を与えるもの、という逆の視点でゲームを作っていくのも良いでしょう。
描いたイラストに命を吹き込むように、Live2Dで動かしてもいいですし、ノベルゲームとして文章で描画するのも良いでしょう。
このように、あなたの強みを活かしてゲームを作ると、個性が現れてくるんです。個性とは作家性で、このゲームはまさにあなたが作ったものだ、と言われるような特徴が現れてきます。
強みを補える
もうひとつは、他の人と強みを補い合えること。あなたはエフェクトを作るのが得意、他の人はオーディオ関係の調整が得意、なんて時には手を組んでしまって、自分が得意な部分に注力することでよりゲームの質を高めることができます。
得意な部分にはいくらでも時間を使えますが、あまり得意でない部分は「なんでこんなことまでしないといけないんだ…」と例え短い時間でも苦痛になってしまうことがあります。自分が苦手なことは、別の人にとっては息をするかのように当たり前にできること、ということもあるので、他の人の力を借りるのもひとつの戦法です。
この時、あなた自身の強みも明らかにしておくことで、相手にもメリットをもたらすことができます。相手があなたの強みを求めているのであれば、お互いにWin-Winの関係になることができますね。
ひとりでできることには限りがあります。時には強みの補い合いも必要です。
応用が利く
ゲーム開発で得た知識や経験は、ゲーム開発でのみに使えるわけではありません。他の分野にも応用できます。
あなたのこれまでの経験を強みとしてゲーム開発をするのがこのページのコンセプトではありますが、もちろんゲーム開発以外のことにも活かせます。
例えばイラストを描けるのであれば仕事はいくらでもあるでしょうし、オーディオに関して強みを持っているなら自分で作曲して素材サイトで売ったり、コンポーザーとしてスタジオの仕事を手伝ったりなどもできると思います。
ゲーム開発の核となるスクリプティングが得意なら、C#を使った案件はWindows系のサーバーを使っている会社であればゴロゴロ存在しています。
強みを認識することで、その能力は他の分野にも活かすことができるので、ちょっとだけ視点を変えてみるのも良いかもしれません。
強みを見つける
上記のようなメリットがあるので、あなた自身の強みを見つけておくのをおすすめします。
とはいえ、自分ひとりで考えていると「自分の強みってなんだろう……?」となってしまうことも多いので、ヒントをお伝えします。
「息をするかのように自然とできていることは何か?」
「当たり前のようにできて継続していることは何か?」
これらにフォーカスして考えてみてください。
「もしかしたらこれかも!」
というものが見つけられると思います。
これまでの経験を思い出す手がかりとして、人生のできことから振り返ってみるのも良いでしょう。物心ついた頃から始まって、小学校入学、中学校入学、高校入学、といった形で節目のイベントを並べておき、その頃の自分がハマっていたこと、楽しんでいたことを思い出してみましょう。
「あの時なんでこんなに熱中していたんだろう」と思えることがいくつか見つかると思います。それをベースに、本を読んで知識をつけたり、実際に手を動かしてやってみたことを選んでいくと良いと思います。
好きなことに加えて、技術を磨いたことがあるというのも大切です。好きで、かつ訓練もされているものこそあなたの強みです。どうしても見つからない場合は、好きなことでこれから訓練を積めばそれが強みになります。今ないなら作っちゃうのもアリです。
頭で思い浮かべているだけだと考える側から消えていくので、恥ずかしいとは思いますがこれまでの経験を紙にどんとん書き出してみましょう。
まとめ
あなたの強みを見つけてゲーム作りに活かすことで、それが個性となって現れます。
少し時間をとってあなた自身のこれまでを振り返ってみて、強みを見つけてみましょう。ぜひ。
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