【Unity】RPGを作るチュートリアルその121 ゲーム内の各種調整作業

【Unity】RPGを作るチュートリアルその121 ゲーム内の各種調整作業

シンプルなRPGをUnityで作るチュートリアルシリーズの121回目です。

第120回ではデバッグ作業を行いました。

今回はパラメータや初期装備、エンカウント率などを調整していきましょう。

 

 

制作環境

MacBook Pro 2023 Apple M2 Max

Unity6 (6000.0.30f1) Silicon

 

作業内容と順序

シンプルなRPGを作る上でどんな作業が必要か、どんな順番で作っていくと良さそうか、別ページで検討しました。基本的にこの流れに沿って進めていきます。

 

チュートリアルの一覧

このシリーズ全体の一覧は以下のページにまとめています。

 

前回の内容

前回はデバッグ作業を行いました。

 

調整を行おう

通してゲームを動かせるようになったので、パラメータや初期装備、エンカウント率などを調整していきましょう。

 

パラメータの調整

今回のチュートリアルの範囲ではかなりの小規模なので、正直なところ最初に設定した値で特に問題ないかなと思います。

敵キャラクターの強さの指標としては、

  • 装備品なしで倒せるスライム
  • 下位の装備とレベル2, 3で倒せるゴブリン
  • 上位の装備かレベル4, 5で倒せるボスゴブリン

というものを考えていました。今現在の状態だと、テストをスムーズに進めるために初期装備として武器も防具もある状態だったのでスライムが簡単に倒せる状態になっていますが、この後の調整で初期装備をなしにしていきたいので、1、2ターンで倒せるような調整になるかと思います。

テストプレイを重ねてさまざまな敵キャラクターと戦っていくと、「この敵なんか硬いな」とか「簡単に倒せる割に経験値が美味しいな」といった気付きも出てくるので、初期のシミュレーションとテストプレイでの経験を合わせて調整していくと良い感じになっていきます。

 

初期装備の変更

パラメータの調整と関連して、初期装備も変更していきます。ゲームとして考えると、お店で装備品を買って、それを使って強くなったことを体験してもらいたいので、初期装備はなしにしたいと思います。

「Title」シーンにある「CharacterStatusSetter」のゲームオブジェクトを選択し、Inspectorウィンドウから「Weapon Id」と「Armor Id」の値を [0] に変更します。「Game」シーンにある「CharacterStatusSetter」のゲームオブジェクトでも同様に設定しましょう。

初期装備の変更
初期装備の変更

 

装備品を買う必要が出てきたので、装備品の価格を見直したいと思います。スライムを倒して獲得できるゴールドが3Gなので、下位の装備は3〜4回の戦闘で購入できるようにします。また、上位の装備についても少し安くしておきたいと思います。

Projectウィンドウから「Assets/Data/Items」のフォルダを開き、「Price」の値を以下の表のように設定します。

アイテム名 Priceの値
短剣 12
ロングソード 40
皮の胸当て 10
レザーアーマー 25

 

設定を変更したら、「Title」シーンからゲームを実行して、「はじめから」を選択してゲームを開始します。初期装備がなしになっていること、お店のアイテムの価格が変更されていることを確認しましょう。

価格の変更
価格の変更

 

エンカウント率の調整

実は一番調整したかったのがここでした。エンカウントの仕様としては、移動するたびに乱数でエンカウントするかどうかを判定しています。乱数の機嫌次第ではファミコン時代のような1歩エンカが多発するため、多少下げておきたいと思います。特にダンジョンはまともに歩けないレベルでエンカウントすることもありましたので、ぜひ下げておきましょう。

Projectウィンドウから「Assets/Data/Encounter」のフォルダを開き、以下の定義ファイルについて敵の出現率を変更します。

ファイル名 Rate
EncounterData_Dungeon 10
EncounterData_Field 7

この値は実際にマップを歩いてみた感覚で調整いただければと思います。現代のゲームだと、基本のエンカウント率は低めにして、戦いたい時にうろうろする、あるいは敵寄せのアイテムや魔法を使う形式が多いように思います。

今回のチュートリアルではエンカウントの発生を直接乱数で確認していますが、

  • 歩くたびに数値を蓄積して、閾値を超えたらエンカウント
  • エンカウント後は3歩は判定しない

といった処理を加えておくとユーザのストレスを多少軽減できるかと思います。数値の蓄積を行う場合、世界樹の迷宮シリーズのようにエネミーアピアランスを実現することもできます。

 

今回のブランチ

 

まとめ

今回はパラメータや初期装備、エンカウント率などを調整しました。このチュートリアルでは超小規模なゲームなので調整が他に与える影響も少ないのですが、長編RPGだと影響範囲が大きくなるのでその分時間もかかったりします。

次回はエンディング後にタイトルに戻すイベントを実装したいと思います。

 

     

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