【Unity】最初から大作ゲームを作ろうとすると胃に穴が空きます

【Unity】最初から大作ゲームを作ろうとすると胃に穴が空きます

「よっしゃUnityでみんなが夢中になる大作ゲームを作るぞ!」

と夢みてUnityをダウンロードしたあなたにとっては残酷な言葉かもしれませんが、最初に作るゲームとして大作ゲームを作ろうとすると十中八九挫折します。

Unityを使えば大作ゲームも作る事ができますし、インターネットで検索するとたくさんの日本語の情報が出てくるため、テクニックなども身につけやすいです。スクリプトリファレンスにはサンプルコードも載っているので、それを見ながら作成していくこともできます。

そのように調べながら大作ゲームを作っていくのは、100%無理って訳ではありません。

じゃあなんで十中八九挫折するのかというと、「ゲームが完成しない」状態が長く続くから。

今まで1つでもゲームを作った事がある状態と、今まで1つもゲームを作った事がない状態では、ゲームが完成しないでいる期間の気の持ちようが変わります。今までゲームを完成させた事がなくてこの状態が続くと、どんどん苦しくなっていきます。いやほんと。

 

 

私の失敗を聞いてください

恥ずかしい話ではありますが、Unityで作った最初のゲームをリリースするまでに6ヶ月くらいかかりました。

実際にはリリースしないまでもある程度検証用のプロジェクトを作って色々と機能を試していたのですが、ちゃんとゲームを完成させるのにそれだけ時間がかかりました。

時間がかかった理由は、Unityを使った開発の知識がなかったのに加えて、初心者が作るには規模が大きいゲームを作ったためです。そのゲームはアクションRPGだったのですが、戦闘シーンを作るのに2ヶ月くらいかかっていた記憶があります。

リリースまでの間は友達に「今アプリ作ってるんだぜ」と自慢げに話していましたが、なかなか完成しないためにだんだんと友達の視線が怖くなってきて、リリースするまで「アプリ作ってる」と自分から話題にすることはなくなりました。「いつ完成するの? 早く遊んでみたい!」と友人たちが楽しみにしてくれいるのが嬉しい反面、プレッシャーが大きく感じました。

なんとか完成させたことだけが救いでしたが、途中で止めるための言い訳がどんどん頭に思い浮かんできていたのも覚えています(笑)

最初のゲームが完成するまでの間はまだ「ゲームを作っている人」であって、「ゲームを完成させたことのある人」ではないんですよね。ここには結構大きな違いがあると感じました。

 

RPGツクールの攻略本によると

昔はRPGツクールを使ってゲームを作っていました。なので厳密にいうとゲーム作りはその頃からやっていたので、Unityでゲームを作った時には100%の素人ではなかったのですが、それでも時間がかかっていたのがお恥ずかしいところ。

たしか当時遊んでいたのはRPGツクール3だったと思いますが、攻略本があったんですね。

「自分でゲームを作るためのゲームに攻略本?」

と思いましたが、一緒にRPGツクール3でゲームを作って交換して遊んでいた友達がこの攻略本を貸してくれたので読んでいました。

そこにあったのは、「最初は村ひとつ、洞窟ひとつでボスを倒したらエンディングになるゲームを作ろう」という言葉。

RPGのシステムが既に完成しているRPGツクールでも、最初に作るゲームはシンプルなものが推奨されていたのです。

それが完成してからイベントを付け足していくことでだんだんと大きなゲームになっていく、と書かれていたのを思い出し、「これってUnityでゲームを作る時も一緒だよなぁ……」と感じています。

 

FFとかドラクエ作りたいよね

企画の段階だと、どんどん思考が膨らんでいくのが楽しいので、いつの間にかゲームのスケールも大きくなります。

頭の中ではFFのように超綺麗なムービーが流れていて、ドラクエみたいに錬金の素材を集めて強い武器を作っていて……と理想的なゲームの場面場面が再生されていきます。

頭の中で思考するのはそれほどコストがかかりませんが、実際に形にしようとすると一気にコストが膨れ上がります。「思った通りにゲームを動かす」というのは実はめちゃくちゃ大変なことなので、頭の中にある理想と、全然完成しない現実とのギャップに押し潰されて胃がキリキリとし始め、ついにはUnityを開くこともなくなっていってしまうのです。

 

夢は大きくてもいいけどゲームのスケールは小さく

夢は大きく

長くゲーム作りを続けていくには、作るゲームの規模は小さくするのが鉄則です。特に個人でゲームを作っているなら尚更です。

私は「まずクソゲーから始めよ」と自分に言い聞かせているのですが、この言葉の意味は「1ステージだけのゲームで良いから完成させましょう」です。クソゲーというとちょっと過激な言葉に感じますね。でも「僕の考えた頭の中の理想のゲーム」という完成しない理想郷と比較すると、規模の小さいゲームはクソゲーに感じられるかもしれません。

規模が小さいゲームでも良いので、「ひとつのゲームを完成させた」という経験を積みましょう。最初に得る経験値はスライムからです。

いくつもゲームを作る事でゲーム作りのレベルを上げていきましょう。だんだんと同じようにゲーム開発をしている仲間と話すことも出てくると思うので、そこから一緒にゲームを作る仲間を増やしていきましょう。そうすると、だんだんと強い敵とも戦えるようになってきます。強い敵とはすなわち、規模の大きなゲームです。

 

規模の小さいゲームに機能を足していく

規模の小さいゲームを1回完成させてみると、「次はこんな動きも入れてみようかな」と新たなアイディアが浮かんできます。このアイディアは次のゲームで取り入れていきましょう。

あるいは同じゲームに機能を追加していくのも良いかもしれません。上で紹介したRPGツクールの攻略本に書かれていた言葉のように、だんだんと機能を追加していってちょっとずつ大きなゲームになっていきます。

 

まとめ

Unityをダウンロードして「これでどんなゲームでも作れる!」と夢を抱いているその気持ちは大切にしつつも、いつかその夢を叶えるためにはまず規模の小さなゲームを作ることから始めましょう。

規模の小さなゲームを作る経験を積み重ねることで、ゲームで成長するように規模の大きなゲームを作れるようになっていきます。

 

 

     

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