こんな間違いも!新しい機能に挑戦する際の心得【ゲーム開発】
新しくゲームを作る時に「今回はこの機能を使ってみよう!」と新しい機能の実装に挑戦することがあります。
というか挑戦したくなります。
作り始めの時は苦労するのですが、だんだんと本質が見えてくると機能実装がスムーズに進んでいきます。
そうすると、最初は見えていなかった部分でも「さらにこの機能を追加したらもっとよくなるんじゃないか?」といった感じで改善案が出てくるんですよね。
ゲーム作りではここに注意が必要です。
さらに機能を入れたくなったら注意
さらに機能を追加したくなったら注意が必要です。なぜなら、思いついた改善案をどんどん試していたらゲームが完成しないからです。
これは私も昔よくやってたのですが、ゲームを作っていると、作っている途中で知識も増えてきて、ついつい改善したくなっちゃうんです。
直せば直すほど、「もっとこうしたら良くなりそう!」というアイディアが湧いてきてしまって、テストしなきゃいけない範囲が悪夢のように広がってしまうんですよね。
そして完成しないゲームがまたここに……。
今作っているゲームが唯一絶対の作品ならともかく、私たちはこれから何作もゲームを作っていくので、ひとつの作品にこだわりすぎてしまうと圧倒的に時間が足りなくなってしまいます。
なので、どこかで見切りをつけてえいやっとリリースする勇気も必要です。
リリースすると得られるもの
ゲームをリリースするとユーザーからの反応が返ってきます。
中には心ない言葉もありますが、それを恐れていたら何もできないので「逆に考えるんだ、『改善案を出してもらっているのさ』と考えるんだ」と自分に言い聞かせておくと心やすらかにいられます。
インターネットが使えるというのは開発者にとっても大きな利点で、ユーザーの反応をゲームに取り入れてアップデートすることができるんですね。
パッケージで売り切りだった時代を考えるとこれは大きなイノベーションだと思います。
最終的にユーザーに遊んでもらうのがゲームを作る目的だと思うので、自分を満足させるために改善案にこだわるのではなく、ユーザーの反応を確認するためにある程度荒い部分に目を瞑って早めにリリースしちゃうのも大切なことです。
追加したい機能は次のプロジェクトで
リリースを目指しているプロジェクトで導入するのが問題であるとはいえ、思いついた改善案をそのまま闇に葬るのは精神的にもよくありませんし、もったいないことです。
もし機能を追加することで改善が見られそうなのであれば、リリースした後に次のアップデートで導入するか、次に作るゲームのプロジェクトで導入するようにしましょう。
リリースを優先しているのは、開発者側でいい機能だと思っていてもユーザーにとってはそうでもなかった、ということが往々にして起こりうるからです。実際に使うユーザーの声を聞く前に「こうしたらいいのでは?」「これは良さそう!」と想像していても、本当にそれがユーザーにとっていいものかどうかは分からないんですよね。
機能追加をリリース後に回すことで、ユーザーの声を反映した形でアップデートすることができ、より遊ぶ人のことを考えたゲームになるはずです。
また、次のゲームで導入するのであれば検証の時間を十分に取ることができますから、今のゲームをリリースした後にユーザーの声を聞きつつ検証を行っていくことができます。
公開する作品ではそれを見た人の感想が大切です。
「それは思いついていたんだけど」を飲み込む
機能の改善案が頭の中にある状態で先にリリースすると、ユーザーから「こうしたらもっといいかも!」と思いついていた改善案がそのままズバリ指摘されることもあります。
IT業界で働いていると、「このように改善すればいいのに思いつかなかったの?」とマウントを取ってくるヤバイ人がたまにいるせいで、先回りして「実は内部的にはそのアイディアはあったんです」みたいなことを言いたくなることもあります。
ただ、ユーザーさんの反応として、思いついていた改善案のようにして欲しい! と言ってもらえた時には「それは思いついていました」と言いたくなるのを飲み込んだ方がメリットが大きいかもしれません。
なぜなら、その改善案のお墨付きをもらったようなものなので堂々と実装すれば良いですし、ユーザーの声をきちんと聞いている開発者という印象も生まれるためです。企業が出しているゲームだとなかなかコミュニケーションを取りにくいですが、個人開発者の場合はユーザーとコミュニケーションを取りながら「一緒にいいものを作っていく」という、ある意味で仲間意識のようなものがあるとお互いにメリットが生まれます。
開発者にとっては自分が作ったゲームをブラッシュアップする材料をもらいやすくなりますし、ユーザーにとっては遊んでいるゲームがさらに遊びやすくなって楽しい時間を過ごせるようになります。
機能追加は甘美な誘い
そうは言っても開発者にとって機能追加を行ってゲームが改善されていくのは甘美なものです。ついつい「次はこの機能」「その次はこの機能」と追加したくなってしまいますからね。
ゲーム開発そのものを楽しむのは、ゲーム開発を続けるためにとても有利に働きますが、私たちのゲームを遊んでもらうためにはある程度の自制心は必要かもしれません。
「この機能がないと動かない!」という重要な機能だったら追加して、「無くても動くけどあった方が良い」という機能であればいったんユーザーの反応を確認してみるのも大切です。
ゲーム開発者自身が楽しむだけではなく、作ったゲームでユーザーと楽しみを共有できるのがベストです。
ユーザーの反応があると次のゲームを作りたい、作ったゲームをさらにアップデートしたいというモチベーションにつながっていきます。
まとめ
今作っているゲームに新しい機能を追加したい場合はいったん立ち止まって、「無いよりはあった方がいいけれど、今の時点で入れる必要があるか?」と問いかけてみるのも大切です。
機能追加はリリース後や次に作るゲームで導入するようにして、まずはゲームを完成の状態まで持っていくようにすると遊んだユーザーの反応も得られてより質の高いフィードバックを得られるようになります。
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