ゲーム作りって泥臭い! スマートに見えて地味な作業もたくさんなんです
「スマホでゲームアプリを作ってる」と友達に話すと、「おーカッケー!」とスタイリッシュに開発しているようなイメージで褒めてもらえます。
ゲームを作る前は私もこんなイメージでしたが、実際にやってみると泥臭い作業の多いこと多いこと(笑)
コードを書いたらボタン一発でパパパッと出来上がる!みたいなことはそうそうなくて、大体コードを書いてテストして動かないからエラーを見て直して、またコンパイルして新しいエラーと出会って……と結構地道な作業ですよね。
この記事ではいかにあなたがすごいことをしているのかを感じてもらえたらと思います。
ゲーム作りって泥臭い!
やってみると分かりますが、ゲーム作りは地味な作業が多いですよね。
例えばゲームで使うための素材(アセット)を集めたり作ったりするところから大変です。ドット絵のゲームを作るならドット絵の素材を探してくるか、自分で作成する必要がありますし、3Dのゲームならこれまた3Dモデルを作成したり、モデルを入手したりする必要があります。
3Dモデル作成などはそのまま仕事になるくらいに技術が必要で、かつ需要もある部分なので、ゲーム開発者が手を出すとついつい戻ってこれなくなったりも。特にVtuberなどの台頭でキャラクターのモデリングはかなり需要がある部分です。
キャラクター以外の草木、岩などのモデルだったり、室内のオブジェクトだったりを作る場合でも、例えばインテリアを扱う会社に掛け合って部屋の中にオブジェクトを配置していくアプリを作ることで顧客がその会社のインテリアを使っている姿を想像してもらう、なんて形で提案する活かしかたもあります。
とまぁこれだけ深い沼なので、「ゲームを作る」という目的からすると結構時間を使っちゃって辛い部分でもあります。
また、ゲームにはBGMや効果音も必要です。BGMを作るのだってそれ自体が仕事になるものなので、ゲーム作りの片手間でやるにはちょっと大変。幸い、無料でも素材として配布してくれている方もいるので、こちらを使わせていただくのが簡単です。
この場合でも、ゲームに合うBGMを全部聞いて確かめるのはなかなか骨が折れます。初見の印象と、何回も聴き込んだ後の印象は異なるので、あなたのゲームをプレイするユーザーがどういう印象を受けるのかを考えながらチェックしていくのは結構地味な作業です。
いわゆるスタイリッシュなイメージのあるプログラミングの作業やゲームを組み上げていく作業に入る前に地道な作業があるんですよね。
組み上げる作業も大変!
素材を集めて、ゲームとして組み上げていく作業も地道で大変です。
例えばUnityでは画面上から値を設定してくことも多いです。インスペクターウィンドウから値を設定するときに画面からぽちぽち値を入力して調整していくので、これまた地味に時間がかかります。
設定が1箇所で済めば良いのですが、ゲームで使うオブジェクトはたくさんの種類があったりと、数をこなさないといけない部分もあるので大変なんですよね。幸い、同じコンポーネントの値を操作するならオブジェクトを複数選択して値を一気に入れる方法もあるのでこの点はちょっとだけ楽できるかもしれません。
私の場合はこういう地道な作業は飽きちゃって苦手なので、Editor拡張に手を出して一発でできる方法を探すのですが、後々から考えると手でやるのと同じ時間がかかっていたりとスタイリッシュに進められるのは稀です。(再利用と言う意味ではやってよかったですが)
例えば敵キャラのデータを画面から入力するのは辛いので、CSVからScriptableObjectにセットする、みたいな感じでEditor拡張のコードを書いたりします。最初に使い始めるまでは「Editor拡張って何よ……こわー」と思っていたのですが、実際に使ってみるとその便利さにビビります。
以下の記事ではCSVからScriptableObjectにデータをセットするサンプルコードを掲載しているので、時間があればこちらもご覧ください。
テスト、テスト、テスト!
ゲーム開発もITのプロジェクトの一環です。となると、テストがとーーーーーーっても大切です。
このテストがまた辛いんですよね。
前いた会社(ゲーム作りではないですがIT系の会社)の先輩は「テストやってると、自分を否定している気持ちになるよね」と言っていましたが、心情的にはもうほんとそんな感じ。
「これで動く」と思って作っているものが、いざ動かしてみるとコンソールに大量のエラーを吐いたりすることもしばしば。コーディングの面ではエラーがなくても、ゲームプレイで変な動きをしていたりと、実際に操作して分かることもあるのでテストは欠かせません。
ゲーム作りは地道な作業
ゲーム作りは元々地道な作業の積み重ねです。製品になっているゲームを遊んでいる時には、ノリノリのBGM、綺麗なグラフィック、画面を所狭しと駆け巡る主人公が目に入って「これを作れるなんてスタイリッシュでカッケー!」となりますが、実際に作ってみると裏側では地道が作業がたくさん隠されています。
何が言いたいかというと、スタイリッシュに思えたゲーム開発を行っていく中で地味な作業が続いていたとしても、あなたが悪いのではなくてそもそもゲーム作りって地味な作業の積み重ねだということです。
だからスタイリッシュに開発を進められなくても凹む必要はなくて、むしろゲーム開発の醍醐味を味わっていると考えると良いかもしれません。
こんな泥臭い作業が続くからこそ、ゲームが完成した時の嬉しさはとても大きなものですし、ユーザーに遊んでもらった時の笑顔を見るのは至上の喜びです。
開発途中がいかに泥臭くとも、出来上がったゲームがちゃんと動いていてユーザーが楽しんでいればそれでOKです。なので、泥臭くても良いのでゲームをばんばん作っていきましょう。
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