全力でやるから学びが生まれるので今のMAXをぶつけるんだ!【ゲーム開発】
いいアイディアを思いついた時って、「もう少し技術が上がってから作ろう」なんて後回しにすること、ありませんか?
私は最初の頃こう考えていました。
技術のない今、この素晴らしいアイディアをここで使ってしまうのは惜しい、だから習作として別のアイディアを使おう、と。
いいアイディアはいい技術で実現したい、と思うのは自然なことだと思います。
ただ、ゲーム開発の「技術を高める」という観点ではちょっとよくない考え方かもしれません。
全力でやるから学びが生まれる
技術を高める時って全力でやるから学びが生まれてきます。「どうやってこれを実現しようか」という点について頭を悩ませて、夢の中でも解決法を考えている状態にまでなることもあります。ここまでやり切って、「全力じゃなかった」と言い訳できない状態にすることで、全力でやった中でも足りていない部分を冷静に見つめることができます。
というのも、習作として作ったゲームを振り返る際に、次回の課題を確認することになったとしましょう。習作とは技術の練習のために作る作品のことで、音楽の世界ではエチュードと呼ばれることが多いです。
この習作を作る時にはなんらかの技術を習得する目的で作りますが、その技術以外の部分については「習作だから」とか「今回の目的とは違うから」と、うまくいっていなくても言い訳をする余地が生まれることもあります。
そうすると、課題はまず「次回は全力で作ろう」になっちゃうんですよね。
全力でやらなかったから仕方ない、習作だから仕方ない、と言い訳してしまって、本当に伸ばすべき課題が覆い隠されてしまうんです。
習作は本気をぶつけるいいチャンス
習作=練習台みたいなノリで表現していましたが、習作も全力で作ることで言い訳の余地をなくすと成長につながります。「内部的には習作だけど、アプリストアでリリースする」くらいの感覚でいると習作とはいえ本番に早変わり。
仕事でゲーム開発をしている人だったら常に全力でやっていると思いますが、趣味でゲームを作っている場合はなんとなくで完成させることもあります。
趣味の場合は「楽しむこと」がメインなのでこの辺りのバランスの取り方が難しいのですが、個人的にはRPGのようにできることが増えていくのが楽しいので趣味であっても全力投球しちゃうタイプです。
タモリさんも「真剣にやれよ! 仕事じゃねぇんだぞ!」と遊びに全力でコミットする姿勢を持っています。
遊びは楽しい、楽しいから続けられる、続けるから技術が身に付く、とプラスのサイクルに入るためにも、本番でも、習作でも、全力でゲームを作ってみましょう。
「全力で作らないと次の課題が『全力でやること』になる」という話の元ネタはイラストレーターのさいとうなおきさんがやっているYouTube動画です。たしかこの動画だったような?
イラストとゲーム作りではちょっと分野が違うものの、クリエイターが技術を伸ばすにあたって精神的な部分で参考になる部分が多いので、ゲーム作りの分野に変換して聞いてみるがおすすめです。
絵の練習法を知ることがゲーム開発の上達にも役立つ点については以下のページでも触れているのでよかったらこちらもご覧あれ。
アイディアはいくらでも湧いてくる
冒頭の「いいアイディアは高い技術で」という考え方はたしかにそうだったのですが、何年かゲームを作ってみるとさらに気づくことがありました。
それは「アイディアはいくらでも湧いてくる」ということ。最初は思いついたアイディアが唯一無二のもののように感じられてそれを大事にしなければ! と思っていたのですが、時間が経つといくらでもアイディアが湧いてきました。
もちろん全てのアイディアがゲーム化できたり、ゲームとして面白いアイディアだったわけではありませんが、思いついたアイディアを後回しにして残しておく必要がないくらいにはアイディアが生まれてきます。
例えばひとりでもブレインストーミングをやってみることでいくらでも思いつくことができますからね。
日常的にアイディアを出してストックしているようになると、ひとつのアイディアにこだわりすぎないで済みます。もっと言うと、全力でアイディアを実現させてゲームを作ることで、今まで見えていなかったものが分かってアイディアの質が向上するのもあります。
「全力でやらないと次の課題が『全力でやること』になる」と上で言いましたが、ゲーム化するアイディアでも同じことが言えて、思いついた1番のアイディアをその作品で使っていないと「このゲームは1番のアイディアじゃないからうまくいかなくても仕方ない」と言い訳する余地を残してしまいます。
なので、その時思いついた最高のアイディアを全力でゲーム化するのも成長に必要だと思っています。
言い訳は成長の敵
こと成長においては、言い訳をすると成長を妨げてしまいます。
人間は現状維持を好む生き物ですから、なるべくそのままでいたいんですよね。成長は現状を変えてしまうものなので、この成長すら拒んでしまうこともあります。
それが言い訳となって表れてきます。成長(=変化)をしなくていい理由を探して自分を正当化することで現状維持をし続けるようになってしまうのです。怖いですね。
なので、言い訳をする隙をなくしていくのが大切です。
今後成長していくことを考えたら今が一番ひよっこなのですから、今できないことがあったって恥ずかしさを感じる必要はありません。こんなこと言っている私でも「ここうまくできてないなぁ」とできない点を見つめるのって辛い作業だと今でも感じています。でもここを乗り越えたらもっといいゲームが作れるようになるから……! と自分に言い聞かせています。
まとめ
全力でやるから学びが生まれるというのは、成長しなくていい理由を潰していくことによって実現されます。全力でやらないと次の課題が「全力でやること」になるので、言い訳の余地を残してしまうんですよね。
他にも「このアイディアはもっと成長してから実現させよう」なんて思っているアイディアがあるなら、いますぐ使ってしまった方が得られるものは大きくなるかもしれません。別のアイディアを使うことで「最高のアイディアを使っていないから……」と言い訳してしまうと成長が妨げられてしまいますからね。
また、アイディアは日々出してみることを続けていれば、どんどん湧いてくるのでどんどん使っちゃっていいと思います。
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