【ゲーム開発】現実の遊びを拡張したゲームも作ってみよう【トレーニング】
ゲームを作る時には現実の遊びを拡張したテーマで作ることもあります。
例えば、かくれんぼをゲームとして味付けしたのがメタルギアソリッドシリーズ、虫取りをゲームとして味付けしたのがポケットモンスターシリーズ、ジャンケンの要素を取り入れたのがロックマンのボスの弱点関係、といった感じで、現実の遊びはゲームを作るためのヒントになります。
スマートフォン向けのアプリでも顕著で、オセロをベースにしたゲームや、おはじきをベースにしたゲームなんかもあります。多分名前を出さなくても「あ、あれかな?」なんて思い浮かぶんじゃないでしょうか。
今既に作っているゲームがあればそれに集中してもらうと良いと思いますが、アイディア出しのエクササイズとして
現実の遊びを拡張したてテーマを考えてみましょう。
現実の遊び
冒頭でもちょっと触れましたが、ゲームを作るときには現実の遊びやアクティビティが参考になります。
例えば子供の頃に友達とやった遊びを思い出してみてください。
- かくれんぼ
- 缶蹴り
- 鬼ごっこ
- ケイドロ
- 縄跳び
- あやとり
- ドッヂボール
- ベーゴマ
- 虫取り
- 花冠作り
などなど、挙げればキリがないくらいリストアップできると思います。ここにない遊びでもあなたはやったことがあるかもしれませんし、親世代や祖父母世代に聞いてみればもっと遊びが出てくると思います。
これらの遊びはゲーム作りの参考になります。
現実の遊びをゲーム化した例
冒頭でも少し紹介しましたが、以下のゲームは現実の遊びを拡張したものになっています。
メタルギアソリッドシリーズ
メタルギアソリッドシリーズは、主人公が敵の基地に潜入してなんやかんやあって世界の危機を救うゲームです。敵と戦うこともできますが、見つかると不利になるので、なるべく敵に気付かれないように行動する必要があります。
敵から隠れる点はかくれんぼがモチーフになっています。敵が鬼で、捕まらないように建物の影に隠れたりダンボールに隠れたりと、子供の頃かくれんぼで遊んだ記憶が蘇ります。
ポケットモンスターシリーズ
野山を駆け巡って昆虫採集していた時のワクワク感をゲームとしてアレンジしたのがポケモンシリーズです。ポケモンをモンスターボールで捕まえたり、捕まえたポケモンを戦わせたりする部分は昆虫採集がベースになっています。
捕まえたカブトムシを戦わせてどっちが強いかを競っていたのが思い出されます。
ゲーム内でも、例えばトキワの森ではむしタイプのポケモンがたくさん出てきますし、むしポケモンを中心に戦う虫取り少年というトレーナーもいます。
捕まえるのがむしだけではなく、他の動物をモチーフにしたポケモンまで拡張しているのが工夫のポイントです。
ロックマンシリーズ
ロックマン自体はシューティングアクションゲームですが、ステージの最後に戦うことになるボスに関してジャンケンの考え方が拡張されています。というのは、あるボスを倒すことで手に入る武器が他のボスの弱点になっていたり、またそのボスの武器が他のボスの弱点になっていたりと、ジャンケンのように強弱の関係があります。
ただ単に敵を倒すだけではなく、弱点の設計があることでプレイヤーの遊び方の幅が広がっています。
この点については別の記事でも触れているのでよかったらこちらもどうぞ。
アイディアを組み合わせる
現実の遊びを拡張していくことで、ゲームとして成り立っている例をいくつか紹介しました。これを参考に、現実の遊びをゲーム化してみるトレーニングをしてみましょう。
この時、かくれんぼならかくれんぼ単体で考えるのではなく、別の要素と組み合わせて考えると幅が広がります。
「ゲームのジャンル」×「遊び」を書き出して、どんどん掛け算をしてみましょう。
- RPG×指スマ
- RPG×あっちむいてほい
- アクション×釣り
- アクション×鬼ごっこ
- シミュレーション×お店やさんごっこ
- シミュレーション×遊園地
できるかどうかの実現可能性はひとまず置いておいて、思いつく限り書き出してみましょう。
アイディアを出していくと、「おや? 案外これ行けるかも?」というものがいくつか出てくると思うので、ググってみて重複がなければアイディアとしてまとめてみると良いでしょう。
もちろん、リリースしないのであれば重複していようと全然オッケーなので、既存のゲームより面白くする!くらいの勢いでアイディアをまとめると良いかもしれません。
かくれんぼはホラーやスリルと相性が良い
遊びのコンセプトに注目することでも組み合わせやすいゲームのジャンルが見つかりやすくなります。
例えば隠れている時のドキドキ感が重要なコンセプトであるかくれんぼは、「敵に見つかるとやばい!」というタイプのゲームと相性が良いです。ホラーゲームやスリリングな潜入系のゲームと組み合わせると良いと思います。
特にホラーゲームはかくれんぼ、鬼ごっこの両方を組み合わせたようなゲームになっていて、幽霊やクリーチャーに抵抗できるかどうか、隠れるアクションがたくさん用意されているかどうか、のように鬼から逃げる方法についてもアイディアの見せ所になっています。
「何かから追われる」というのは人間の本能を呼び覚まします。自分の命を護るために、動物的な反応のように逃げていくのを擬似体験することによって、管理可能な範囲のストレスを体験することができるんです。「管理可能な」というのが重要で、ゲームをやめればいつでも日常に戻れるという安心感があることで、よりホラーゲームを楽しむことができちゃうんですね。
……と、ホラーゲームを例に掘り下げてみましたが、遊びのコンセプト、ゲームのジャンルについて考察を深めていくと相性の良い組み合わせが見つかっていくので、時間があるときに少し妄想してみることをおすすめします。
妄想の間、悪魔に体を乗っ取られませんように……(メガテン)
既存のゲームに現実の遊びが使われているか調べてみる
既存のゲームを確認してみるのもイメージを膨らませるのに役立ちます。App StoreやGoogle Playをちょっと覗いてみるだけでもたくさんのアプリが見つかるので、コンセプトアートや説明文を見るだけでもある程度イメージが沸きますし、実際にプレイしてみることで何の遊びがモチーフになっているか分かると思います。
ファミコンやスーファミのゲームなどからおさらいしていくのも良いでしょう。今ならバーチャルコンソールを使ってゲームを遊ぶこともできるので、実際にプレイするハードルもそんなに高くないと思います。
プレイしている時間が取れない場合はWikipediaなどで概要を把握するのでもいいかもしれません。
まとめ
現実の遊びとゲームのジャンルを組み合わせることで、新しいゲームを作るためのアイディアが浮かびやすくなります。
ゲーム作りのテクニックを磨くのと同時に、アイディアについても引き出しを用意しておくと作れるゲームの幅が広がっていくので、時間を見つけてこのトレーニングをやってみてくださいな。
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