作るゲームのアイディア出しでは現実の仕事をモチーフにしてみよう

作るゲームのアイディア出しでは現実の仕事をモチーフにしてみよう

「大変な仕事とかもあるけれど、ゲームとして楽しんでしまえば気が楽になるよね」というゲーミフィケーション的なライフハックの話……ではありません(笑)

ゲームを作るテーマとして、現実のお仕事をモチーフにしてみようというお話です。

ゲームのアイディアを出すためには自分の頭だけで考えるのではなく、現実にあるものを原型にアイディアとして組み上げていくことが多いです。現実を拡張したり誇張して、地続きだけど現実ではできないことも表現してみるとゲーム独自の面白味が出てきます。

そのためのモチーフとして、現実のお仕事を使ってみるのもありです。

 

 

アイディアは現実に転がっている

無からアイディアを生み出すというのはかなり難しく、多くのアイディアは既存のものを発展させて練られます。

観察した出来事や物事をゲームという形に加工する点にゲーム製作者の技術が現れます。例えば毎日家のポストに配達してくれる郵便屋さんを見るだけでは何も生まれませんが、「もし郵便配達をゲームにするならどんな感じになるだろう」とゲームの文脈に翻訳してみることで、アイディアが生まれてきます。

ご飯を食べに行ったときにも、料理を作って提供するオペレーションレベルの話や、もっと広い視野でチェーン店を経営するレベルの話まで考えてみても良いかもしれません。

1号店は自分で料理を作って提供するけれど、2号店からはチェーン店として別の人に店長を任せて提供してもらう、みたいにアイディアを加工することができます。2号店は基本人に任せますが、たまに視察という形でプレイヤー自身が料理を作るようにしても面白いかもしれません。この時の成績で2号店のやる気が上がる、みたいなこともできます。

小売店だったら、魚屋としてセリから参加するみたいなこともできます。自分であの手の形を覚えるのは大変ですが、そこはゲーム的に簡単にボタンで操作できるようにすることで多くの人が遊べるようになります。

こんな感じで現実の出来事をゲームに加工しようとすると、案外アイディアってとめどなく出てくるんですよね。

 

現実のお仕事をモチーフにする例

上でもちょっと触れましたが、もう少し種類を増やしてみましょうか。

例えば、郵便配達をテーマにゲームを作ってみるのもいいかもしれません。

3Dで街を作って、道路も整備してみましょう。ゲームでは地図を参考に道路を走って、指定された家や会社に手紙、荷物を届けるようにします。

プレイヤーが自分で導き出した最適なルートを使っていかに早く、間違いなく届けるかをスコアで評価するなんて形でゲームにできそうです。

今だったらUberEatsみたいに手紙ではなく食べ物を届けるゲームも良さそうです。食べ物だと揺らさない、こぼさない、みたいな別のゲーム性も生まれるかもしれません。

他には、服屋さんだったら店舗経営シミュレーションができそうですね。

服を仕入れて売っていきながらお金を貯めて、店舗を大きくしたり、別の店舗を構えたり、あるいは自分のブランドを作れたり、といったシミュレーションゲームが作れます。

ブランドを作ったらファッションショーで優勝するのが目的、みたいな感じにしても面白いかもしれません。

あとは、書籍の編集をゲームにするなら、提示された文章内で誤字や脱字をタッチして指適するゲームが作れそうです。

ゲームを遊びながら文章校正のルールなども学べるようにすると、教育的な目的も果たせますね。(ちなみに誤字を入れてみましたが気付きましたか?)

 

探してみると結構ゲームにできる

探してみるとなんでもゲームにできちゃう! というくらいアイディアが出てくるので、世の中にあるお仕事を色々と調べてみる事をおすすめします。

どんなお仕事があるかは現実世界に目を向けてみても良いですし、「13歳のハローワーク」といった子供向けのサイトで探すのも良いでしょう。

広く浅く網羅されているのでとっかかりを得るのには最適です。

詳しく知るなら、今自分がやっている仕事の内容や要素を紙に書き出してみるのも良いですし、友達と連絡を取って仕事のことを聞いてみるのも良いと思います。このページを書いている現在は新型コロナが広がっていますから、リモートで連絡を取るのが良いですね。感染拡大が治ったら直接会って話を聞けると一番良いかもしれません。

あとは職業名でググればブログをやっている人もいるかもしれません。その中からどんな仕事をしているのか読み取ってみるのも面白いと思います。

 

リアリティはどれくらい盛り込むか

もしゲームとして表現するなら、現実のお仕事をどこまでリアルにするかは考えどころです。

特に自分の業界のお仕事には詳しいので、ついつい要素を盛り込んでしまいがち。

例えば普段IT系の会社で働いている人が経営シミュレーションを作ったりすると、やたらとお客さんが仕様変更をしてくるリアルさだったり、デスマーチに耐えかねたプログラマが実家に逃亡したりするリアルさまで盛り込んでしまうかもしれません。

営業がお客さんに伝えたファンタジー納期について、現実的な視点からお客さんを怒らせないように訂正するシミュレーションとか……ここまでやると作っている本人が一番ダメージ受けそうですね(笑)

とまぁこんな風に気にしなければならない要素が多すぎると、ゲームが楽しめなくなってしまいます。リアルさを優先するよりも、ゲームとして楽しいかどうかの視点が大切だと思います。

ゲームとして楽しめるかどうかは、「子供が遊んだ時に、そのお仕事の楽しさが伝わるか?」といった観点で判断できると思います。大人が遊んだ場合にも、自分と関わりがなくて知識がないお仕事のゲームでも楽しめますからね。

 

まとめ

という訳で、アイディアを出すエクササイズとして現実のお仕事をモチーフにしてみよう、というお話でした。

「このお仕事をゲームにしたらどんな感じになるかな?」と問いかけるだけでも、自分の頭がアイディアをぽんぽん生み出してくれるのを感じられると思います。

このエクササイズはどこでもできるので、時間のあるときにやってみましょう。

 

     

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