【Unity】AllSkyを買っておけばSkyboxはもう悩まない【アセット感想】
UnityといえばこのデフォルトのSkybox(スカイボックス)です。Unityユーザーはこの画像を見るだけで「あ、3Dだな」と脳が理解するそうです。
3Dのシーンを作る際には3Dモデルも必要になりますし、背景として表示するSkyboxも必要です。このSkyboxですが、前後、左右、上下の計6枚の画像を用意して表現しています。実は3Dのゲームアプリをリリースしたときに自分で作ってみたことがあるのですが、つなぎ目を綺麗に表現するのが難しくてPhotoshopをいじりながら結構悩んだ記憶があります。
そこで次に作ったゲームではアセットストアで買った『All Sky』を試してみたのですが、あの悩んでいた時間はなんだったのかと思えるくらい高クォリティのSkyboxをシーンで使えるようになりました。
このページではこの時の感動を少しでもお伝えするために『All Sky』を紹介します。この値段でSkyboxが200個以上手に入るのは「え……マジで?」と言いたくなるお得さです。
Skyboxが200個以上入っているアセット
『All Sky』はカメラの背景となるSkyboxが200個以上入ってるアセットで、3Dのゲームではもちろんのこと、2Dのゲームでも背景として使うことができます。
冒頭でもちょっと触れましたが、前後、左右、上下の計6枚の画像を綺麗につなぎわせられるように画像を用意するのはちょっと大変です。まぁつなぎ目を単色にしちゃえばいい気もしますが、それでも画像そのものを用意する手間があることには変わりません。
1つのSkyboxを作るのに30分かかるとしたら、このアセットを使うことで200 * 0.5 = 100時間以上節約できることになります。会社で働いていたら、普段のお仕事でも時給2000円はいくでしょうから、30分の頑張りぶんでこのアセットを買えば投資効果は絶大です。100時間あれば……それなりにちゃんとしたゲームが作れちゃいますね。
特に本業があって趣味でゲームを作っている人だと、使える時間が限られていますから、素材の作成に時間をかけるのはちょっともったいないかもしれません。(あなたの作る素材がゲームのメイン要素なら話は別です)
主役ではないけどシーンの雰囲気を表現するために大切なSkyboxは、自分で素材を作るべきか他の人の素材を使うべきか悩むところかもしれません。デフォルトのSkyboxで頑張る方法もあるにはあるけどUnity臭さが前面に出てしまって……と考えるとこうした素材を入手しておくのはあなたのゲームのレベルアップに役立ちます。
AllSkyに入っているSkyboxの紹介
『All Sky』のアセットに入っているSkyboxをいくつかピックアップして紹介します。デフォルトのオブジェクトを並べたシーンがどうなるか感じてもらえればと思います。
朝焼けのSkybox
シンプルに夏の日の朝焼けを。デフォルトのオブジェクトを使っているのに、Skyboxが変わるだけでもなんとなく画面の雰囲気が変わったのが分かるかと思います。
こちらはもう少し赤みのあるSkyboxです。色味が変わると印象も変わるので、表現したい雰囲気に合わせて選んでみるのも楽しいです。
さらに赤みを増してみました。ヴァーミリオンな感じの色ですね。朝焼けにも見えるし、夕焼けにも見えるので、ゲーム内で言及すればそのようにユーザーが受け止めてくれると思います。
お昼の空のSkybox
日差しが強くて白に近い空です。シンプルで使いやすい色ですね。左上にある緑色のSphereを見ると、Skyboxの光によってちょっと白くなっているのが分かります。Skyboxのマテリアルでは背景として表示する画像の他に、色や光の強さのパラメータを持っているため、シーン全体の色や明るさを設定することもできます。
AllSkyでは背景画像に合わせて設定が行われているので、先にSkyboxを設定してからシーンのライティングを進めていくと楽です。
雲の多い曇り空も含まれています。シーンの時間帯によってSkyboxを選択するのも大切ですし、天候に合わせてSkyboxを選択するのも大切です。時間帯、天候の考え方は私たちの生活でも存在している概念なので、これを考慮するとより共感しやすいシーンになります。
それにしても雲の切れ間から光が漏れているとケフカとか出てきそう。
晴れた日の空といえばシンプルな青さも大切です。シーン内のオブジェクトで訴求するか、Skyboxで訴求するかはあなたの腕の見せ所。シーン内のオブジェクトが多いなら、Skyboxではシンプルなものを選択するのも大切です。ごちゃごちゃして見辛い画面になるとプレイングに支障が出るかもしれませんからね。
夕焼けのSkybox
だんだんと日が傾いてきた夕方のSkybox。地面がそのまま暗くなるバージョンと地面に空が映っているようなバージョンの2通りがあるので、シーンの雰囲気に合わせて選択してみてください。
より日が傾いたSkybox。朝焼けと同様に、お日様の角度が低いものを使えば夕方らしく見えます。シーン全体のライティングや、ポストプロセシングのColor Gradingなどを使って暖色系の色を足すとより雰囲気が出てきます。
夜のSkybox
夜のシーンを演出するためのSkyboxも用意されています。下の画像ではライティングの調整をせずにそのまま撮影していますが、夜のシーンではDirectional Lightをうまく調整していきましょう。ポストプロセシングのBloomも加えると光の柔らかさを表現できていい感じです。
こちらはさらに暗い夜です。月がないバージョン、月が天のど真ん中にあるバージョンなど、月の位置もSkyboxで選択できます。こだわるなら、月は動くオブジェクトにして移動させるのも面白そうですね。
宇宙のSkybox
宇宙的なSkyboxも入っています。この画像では地平線が上にカーブしていることから、画面上が星の重力方向になっています。画像のど真ん中にある恒星も神秘的。宇宙ステーションから見たシーンに使えます。
宇宙空間やファンタジー空間のようなものもあります。銀河の雲のような雰囲気のシーンです。
遠くにある星が見えるバージョンも。宇宙空間にビビッドな色があると神秘的な雰囲気を表現することができます。
おまけ
デフォルトのアセットだけではなく、3Dモデルのアセットと組み合わせるとこんな感じになります。例えば下の画像は夕暮れにたどり着いた街道沿いの小さな宿屋のイメージです。
実はこの3Dモデルは別で買ったアセットのデモシーンのものをそのまま使っているのですが、Skybox、ライティング、ポストプロセシングを組み合わせるといい感じに表現することができます。
3Dモデルのアセットについてはこちら。
正直これがあればSkyboxで悩まなくていい
実は私は割と早い時期に『All Sky』のアセットを購入して使い続けています。2020年8月現在、メジャーバージョンが4まで上がっていますが、アップグレードにお金が必要ないのが嬉しいところ。
これから1ゲーム20シーンを作るとしても、10ゲーム分は被りなしでまかなえます。驚異的。これだけあると作ることには悩まなくて良くなりますが、どれも使ってみたくなるという悩みが生まれるかもしれません(笑)
ここで全てのSkyboxを紹介しきれなかったのですが、アセットに入っているSkyboxを眺めているだけでも脳が刺激されて作りたいゲームのアイディアが湧いてきます。アイディアを生み出す材料がこの値段で買えるなら個人的にはいい投資だと思っています。
3Dのゲームではほぼ間違いなくSkyboxを使いますし、2Dでもステージ攻略型のスクロールアクションゲームなら背景画像で悩まなくて済みます。
ハイエンド機器向けのゲームでも使えるようにテクスチャの大きさはかなり大きくなっており、スマホ向けのゲームで使うと容量が大きくなってしまいます。しかし、インポート設定でテクスチャサイズを小さくすれば容量を格段に減らせるので、幅広い機器向けに使うことができるアセットです。
……と紹介しちゃうと、このブログで技術の紹介している時のサンプル画像で『All Sky』を使いまくっているのがばれちゃいますね。入手した後にポストプロセシングの記事などを読むとニヤリとできるかもしれません。
それでは今日はこの辺で。
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