【Unity】Low Poly Animated Animalsで動物のモデルを配置【アセット感想】
ゲームの世界で動物をどのように表現するかは悩ましいところです。ファンタジーな世界で、現実世界にいるような動物を出演させるのも「大丈夫かなこれ」と不安になったりしますからね。
ファンタジー度がそれほど高くない、現実世界と似たような世界観のゲームであれば、現実にいる動物が暮らしている様子を表現してみると「登場人物たちも私たちが知っている動物と触れ合っているんだな」と共感を生みます。
メインのキャラクターとしてではなく、ゲームの本編とは関わらないけど生活感を出したい場合はローポリの動物を配置してみるのも良いと思います。
このページでは動物の3Dモデルのアセットである『Low Poly Animated Animals』を使ってみた感想やレビューを書いています。
ローポリなので、PS4や PCといったハイエンドのプラットフォーム向けというよりは、スマホやWebなどのリソースが限られているプラットフォームと親和性が高いと思います。ゲーム全体の雰囲気がローポリで統一されているのであればもちろんハイエンドのプラットフォームでも使えます。
ローポリな動物の3Dモデル
『Low Poly Animated Animals』は動物の3Dモデルが入ったアセットです。
ゲームにおける動物の位置付けは作成するゲームの雰囲気によって異なります。ファンタジーなRPGであれば農村や山間部などで動物が飼われていることも多いでしょう。海のある地方であれば、海岸から魚やヒトデを見ることができるかもしれません。
現実を舞台にしたゲームでも、同じように動物は存在しているはずです。都市部を舞台にしていても、野良猫や野良犬の存在はプレイヤーを和ませてくれます。
一方でSFなどの世界だとちょっと使いづらい気もします。『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』のように見た目は普通の動物だけど実はアンドロイド、みたいな表現だったら使えるかも。ローポリな点もアンドロイド感を引き立てるのに使えそうです。
単純に動物を登場させるだけでもいいですし、「実はアンドロイドです」のようになんらかの理由をつけて登場させるのもOK。アイディアによって使い道が広がっていくアセットです。
デモシーンの紹介
アセットをインポートしたときに確認できるデモシーンを紹介します。ボタンをクリックすることでアニメーションを切り替えられます。実際に使う場合は、自分で使いやすいようにAnimation Controllerを改造してみるのも良いかもしれません。
猫
部屋の中で寛ぐ猫のデモ。画面下のボタンをクリックすることでアニメーションを切り替えることができます。ドクロマークのボタンをクリックするとばたんきゅーなのでちょっと押すのをためらいますね(笑)
猫パンチのアニメーションもあります。
象
象さんは水を飲むアニメーションも。サバンナっぽい雰囲気のデモシーンなのでイメージもしやすいかもしれません。
きりん
首の長さが大きな特徴です。遠くで木の葉っぱを食べている姿を表現したいところ。
馬
馬は歩く、走るのモーションが。正直にいえば飼い葉を食べているモーションも欲しかったかも。走るモーションを使ってキャラクターを乗せるのもあり。
サメ
海の中を泳ぐサメもいます。待機モーションは尻尾を動かしているので、そのまま移動させれば泳いでいる雰囲気を出せます。背景には魚とクラゲのモデルも配置されています。
どんなPrefabが含まれているか
Prefabとして以下のモデルが用意されています。
- 熊
- 猫(3種)
- 牛(3種)
- ワニ
- 鹿(2種)
- 犬(5種)
- 象
- 魚
- きりん
- ゴリラ(3種)
- 馬(4種)
- クラゲ(3種)
- オルカ
- ペンギン
- 北極熊
- ウサギ(2種)
- かもめ
- サメ(2種)
- 蛇(2種)
- クモ(3種)
- ヒトデ
- 狼(2種)
と今数えてみましたが結構入っていました。22種類ですかね。これらの動物についてアニメーションも作成されているので、背景で草をモシャっている様子を表現できます。
それぞれのPrefabにはNavMeshAgentもアタッチされていて、NavMeshを使ってシーン内を歩き回らせることもできます。個別にスクリプトを書くのは正直大変なので、自由に歩き回るようにできるのは嬉しいです。
他にもアニメーションと対応した効果音が設定されている動物もいます。例えば牛だったら草を食べている時のモシャモシャしている音がついています。この辺りは必要に応じてつけたり外したりするのがグッド。
アニメーションはもうちょっと欲しいかも
どうしても気になるのはモーション、アニメーションの数がもうちょっと欲しい点。ゲームの敵キャラとしても使えないかなーと目論んで確認していたのですが、全ての動物に攻撃モーションが入っているわけではないので、その辺は注意が必要です。
攻撃モーションが入っているのはゴリラ、サメ、クモ、ヘビなどのように敵と戦う印象のある動物が多いかもしれません。
このアセットの目的としては、背景に配置するモブ動物としての3Dモデルだと思うのでここまで要求するのは酷かも。
その分、動物の種類という意味では多彩なので、ゲーム世界を彩るオブジェクトとしての使用は申し分ないです。
もし色違いの動物を登場させたい場合は、テクスチャーをコピーして加工すれば種類を増やすこともできるので、Photoshopなどを使い慣れている人なら模様違いの動物なども登場させられるかもしれません。
UniversalRPで使う場合はシェーダーの切り替えを忘れずに
最初、Universal RP(ユニバーサル レンダーパイプライン)のプロジェクトで使おうとしてインポートしたら全部ピンクになっていてびっくりした記憶があります。
Universal RPでStandard Shaderのマテリアルを扱う前には、URP用にマテリアルのアップデートを行うのを忘れずに。
これを忘れると、「せっかく買ったのにピンクになって使えない!」とテンパることにもなりかねません(1敗)
急いでいる時はついつい焦ってテンパってしまうんですよねぇ。
3Dモデル系のアセットは、インポートしたプロジェクトでデフォルトのレンダーパイプラインを使っているか、それともHDRPやURPを使っているかで使うシェーダーが変わるので、この点は覚えておいて損はありません。
動物の3Dモデルで世界に彩りを
このアセットを使うことで、ゲーム世界の動物たちを表現できます。私たちの生活を考えると、周りに動物がたくさんいることから、この感覚がゲーム内でも表現されることでゲームのプレイヤーとしても共感しやすくなります。
全部まとまって入っているとこれだけの値段になりますが、3Dモデルやアニメーションが設定されていてすぐに使えるものが22種類入っている、と考えれば動物1種類あたり100円ちょっとでしょうか。自分で作るよりは間違いなく安上がりだと思います。
昔Blenderを使って動物を作ろうとして、ボーンの設定をしてアニメーションをつけるあたりで「これ、終わるのか……!?」と絶望した記憶があります。やっていると楽しい作業ではあるのですが、ゲームを作るという目的を考えると、素材作りに時間をかけてしまうのはちょっと辛いところ。
プレイヤーがゲーム世界に親近感をもつための材料として、このアセットを使って動物のモデルを配置するのもありなんじゃないかと思います。
それでは今日はこの辺で。
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