イーサネットってエーテルネットの英語読み。名付け親は厨二だな?

イーサネットってエーテルネットの英語読み。名付け親は厨二だな?

もともとIT系の会社にいたので、研修時に「イーサネットがどうたらこうたら」とネットワークの基礎を叩き込まれたのですが、このイーサネットについての小ネタ。

当時は言葉と定義を覚えるのに必死で語源とか全然調べてなかったのですが、イーサネットの「イーサ」の部分は、RPGとかでよく見るエーテルが語源になっていたんですね。英語で書くと「ethernet」でまんまエーテル「ether」が入っています。

ゲーマーとしてここを見落としていたのはかなり痛い。こんなMPが回復しそうな技術を当たり前のように使っていたなんて。

 

イーサネットとは

流石にこのタイトルのページを開いておいて「イーサネットを知りません」なんて人はいないと思うけど念の為。

イーサネットはコンピュータネットワークの規格のこと。コンピュータ同士でデータをやり取りするために、どんなルールでやり取りするかを決めてあるんです。

イーサネットで決めているのは、ケーブルの規格だったり、通信相手の特定だったりといったOSI参照モデルの物理層とデータリンク層の規格です。ケーブルとあるように、有線LANで通信を行う際の取り決めがされています。

イーサネットは有線LANの規格(IEEE 802.3)であり、無線LAN(IEEE 802.11)はまた別の規格になっています。最近だと一般家庭では無線LANを使うことが多いでしょうから、あまりイーサネットという言葉も聞かないかも。

有線LANではコンピュータが光ケーブルで繋がれており、信号は光で送られます。つまり、ケーブル内を光が飛び交うため、「エーテル」の中を泳ぎ廻るネットワークという意味でイーサネットになったそうな。

物理を専攻していた人だったらこの説明だけでもピンと来るかもしれません。

エーテルとは

いやいや、エーテルってなんぞ? MP回復するの?

みたいな人もいると思うのでこっちの説明も。

今わかっている歴史の中で「エーテル」の名前が登場したのは古代ギリシャで、大気の上の月や雲などがある領域、つまりゼウスなどの神々が支配している領域をエーテルと呼んでいました。「エーテル」の元々の意味は「輝くもの」なので、神々の威光を表すのにもちょうどいい言葉でした。

紀元前300年代になるとアリストテレスが「自然界は四大元素の組み合わせでできている」とする自然学を論述。人間のいる自然界は火・空気・水・土の四大元素で成り立っているとし、その外側にある星々の空間は第五元素である「エーテル」が満ちていると考えたのです。

アリストテレスの思想では「『何もない』があるとか意味不明だし、『無』なんてものは自然界に無いから(意訳)」となっていたため、宇宙空間に満ちている何かがあるはずと考えました。その「何か」を表す第五元素として、神々が支配する領域の名前である「エーテル」があてられました。

「『無』なんてものは自然界に無い」という考え方はその後物理学の世界でも取り入れられ、光についての研究の中でも登場します。音が伝わるためには空気が必要、だとしたら光が伝わるのにも何らかの媒質が必要だよね、という考えがありました。

地球で実験していると光の媒質が空気だったり水だったりのようにも思えますが、空気や水が無いはずの宇宙空間にある星の光が地球に届いています。これを見た当時の学者たちはアリストテレスの考え方を引き継いで、宇宙空間を満たすエーテルが光の媒質であると考えました。

ところがこのエーテルの性質を調べていくと、本当に存在するとしたら流体なのに鋼鉄より硬く、他の物質に影響を与えないように質量も粘性もなく、透明でなければならない、などとまさに神のごとき物質であることが分かりました。

最終的にアインシュタインが相対性理論を発表したことで、「エーテル」なる物質を考えなくても光の伝わり方は説明できるようになり、「エーテル」の存在証明は下火になりました。

エーテルとイーサネット

物理学の世界では光の伝わり方を説明するにあたって上記のようなエーテルの議論がありました。

で、コンピュータ通信の話に戻ると、コンピュータ間で情報を伝える際にケーブルで繋いでいたのですが、この時に信号として使われていたのは光。光れば1、光ってなければ0という分かりやすい信号で情報を送っています。

コンピュータはケーブルで繋がっていれば光が伝わるので、「光を伝える物質で繋がったネットワークはエーテルネットじゃね?」という開発者の遊び心がイーサネットという名前につながりました。

ハイテク機器と古代の言い伝えが結び付くとかロマンチック。科学者はいつの時代も厨二病ですね(褒め言葉)

エーテルはオランダ語なので、それを英語で発音するとイーサ。ここからイーサネットとなりました。

その後ケーブルを必要としない無線LANが使われるようになってきたあたりも、アインシュタインの相対性理論に見られた「エーテルが有っても無くても光は伝わる」という精神を感じます。

エーテルよもやま話

光の媒質としてのエーテルの存在は証明されていませんが、化学物質としてのエーテルは存在していたりします。

有機溶媒として使われるジエチルエーテルがそのままエーテルと呼ばれており、その高い揮発性から天に登ろうとしている様子として解釈され、古代ギリシャで天界を満たす物質と考えられていたエーテルの名前が付けられました。やっぱり厨二病じゃないか!

冒頭で挙げたMPが回復するエーテルといえばFFです。あちらも魔法を使う力を回復させていることから、神々の世界にあるなんだかすごい物質を体内に取り込むことで再び魔法を使えるようにしているとかなんとか。

高校の科学でジエチルエーテルを知った時には、「バッツはこんなもんをゴクゴク飲んでたのか……」と変な勘違いをしていましたが、古代ギリシャのエーテルが元ネタです。

アリストテレスは厨二病の偉大なる先祖ですね。

まとめ

イーサネットの元ネタは古代ギリシャで神々の世界を満たす物質として考えられていたエーテルから。こんな感じでスタイリッシュに厨二病を織り交ぜたシステムを作るとかっこいいです。

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